外壁亀裂と天井漏水の関係について
家のトラブルでよくあるのが 「天井からの漏水」。
その原因のひとつに 外壁の亀裂(クラック) が関係しているケースがあります。外壁の小さなヒビでも、放置すると内部に雨水が浸入し、やがて天井にシミや水漏れが発生するのです。
1. 外壁の亀裂が雨水浸入につながる仕組み
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微細なクラックからの浸入
外壁のヘアークラック(0.3mm以下)でも、長期間の雨で徐々に雨水が侵入することがあります。 -
構造体や断熱材への影響
浸入した水は外壁内部を伝い、断熱材や柱を濡らしながら建物内部へ広がります。 -
天井への到達
浸水経路によっては、最終的に天井裏に水が溜まり、シミや漏水として現れるのです。
2. 外壁亀裂の種類とリスク
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ヘアークラック(細いひび)
すぐに漏水には直結しないが、長期放置でリスク増大。 -
構造クラック(0.3mm以上)
雨水浸入や建物強度に直結する危険あり。 -
開口部周辺の亀裂(窓・ドアまわり)
シーリング劣化と組み合わさり、最も漏水が起きやすい箇所。
3. 外壁クラックが原因の天井漏水サイン
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天井や壁紙に茶色いシミ
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雨の日や台風後に水滴が出る
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天井裏でカビ臭がする
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クロスの浮きや剥がれ
👉 これらの症状がある場合、外壁からの雨水浸入を疑うべきです。
4. 対策と修繕方法
■ 応急処置
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クラックに防水テープやシーリング材を充填して雨水を防ぐ
■ 本格的な修繕
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ヘアークラック → 弾性塗料での再塗装
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構造クラック → Uカット工法やVカット工法で補修後、再塗装
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シーリング劣化 → 打ち替えまたは打ち増し
■ 天井被害への対応
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漏水箇所の修繕後に断熱材の乾燥・交換
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カビや腐朽部分は早めに撤去・補修
5. 予防策
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定期的な外壁点検(5〜10年ごとが目安)
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外壁塗装で防水性を維持
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開口部まわりのシーリング劣化チェック
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屋根・雨樋との総合点検
まとめ
外壁の亀裂は見た目以上に深刻で、放置すると天井漏水や建物内部の劣化につながります。
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小さなクラックでも早期補修
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雨水の浸入経路を特定し、外壁と天井をセットで修繕
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定期的なメンテナンスで予防
👉 「天井のシミや漏水=屋根が原因」と思われがちですが、実は外壁の亀裂が原因のケースも多いのです。