ライフスタイルの変化、諦めないで!看護師さんのための「納得のいく」志望動機作成ガイド
「今の働き方だと、プライベートの時間が全く取れない…」
「結婚や出産で、これまでの働き方を続けるのが難しくなった…」
「家族の介護が必要になったけど、このままだと両立できないかも…」
看護師さんの仕事は、人の命と健康に関わる、とても尊い仕事です。でも、責任が重く、勤務時間も不規則になりがち。ライフスタイルに変化が訪れた時、「このままで働き続けられるかな…」と不安を感じる方も少なくないのではないでしょうか。
でも、諦める必要はありません!あなたのライフスタイルに合わせた働き方を実現できる職場は必ずあります。大切なのは、あなたの「なぜ転職したいのか」を明確にし、採用担当者にきちんと伝えること。
この記事では、ライフスタイル変化を理由に転職を考える看護師さんが、自信を持って選考に臨めるような**「納得のいく志望動機」**の作り方を徹底解説します。具体的な例文も交えながら、あなたの「新しい働き方」を後押しするヒントを見つけていきましょう!
ライフスタイルの変化は「転職理由」?それとも「志望動機」?
まず、ここが一番のポイントです。ライフスタイルの変化は、多くの場合「転職理由」になります。「なぜ今の職場を辞めたいのか」という問いに対する答えですね。
しかし、志望動機は「なぜこの職場を選んだのか」「この職場で何をしたいのか」を伝えるものです。単に「ライフスタイルが変わったから」で終わらせず、それを踏まえて**「新しい職場でどのように貢献したいか」**までを伝えることが、採用担当者の心を動かす志望動機につながります。
採用担当者は「本音」の裏にある「意欲」を見ている!
「ライフスタイルの変化」を転職理由として伝えることをためらう方もいるかもしれません。しかし、正直に伝えても大丈夫です。むしろ、大切なのはその後の伝え方。
採用担当者が知りたいのは、以下の点です。
なぜ転職したいのか(背景): ライフスタイルの変化が具体的にどう影響しているのか。
なぜこの職場を選んだのか(志望理由): 数ある病院の中から、なぜここを選んだのか。
ここでどう働きたいのか(貢献意欲): 新しい環境で、どんな看護師として活躍したいのか。
ライフスタイルの変化を前向きな転職のきっかけと捉え、新しい職場でどのように活躍したいかという意欲を示すことができれば、採用担当者も納得してくれます。
ライフスタイルの変化をポジティブに伝える志望動機の作り方【3ステップ】
それでは、具体的な志望動機の作り方を3つのステップで見ていきましょう。
ステップ1:ライフスタイルの変化を具体的に伝える(転職理由の背景)
まず、あなたが転職を考えるに至ったライフスタイルの変化を具体的に伝えましょう。ここでは、状況を説明するだけでOKです。
結婚・出産・育児: 「結婚を機に、生活リズムに合った勤務形態を希望するようになりました。」「育児と両立するため、日勤帯での勤務を希望しております。」
家族の介護: 「家族の介護が必要となり、現在の勤務体制では継続が困難になったため、〇曜日を固定休にできる貴院を志望いたしました。」
自身の健康・体調: 「夜勤による体調への負担を考慮し、今後は日勤専従で看護業務に携わりたいと考えております。」
ワークライフバランスの重視: 「今後は仕事とプライベートのバランスを重視し、より充実した日々を送りたいと考えております。」
NG例: 「残業が多くて疲れたから辞めたい。」「夜勤が辛い。」
OK例: 「現在の職場では、日々の残業が多く、自己研鑽や家族と過ごす時間が確保できないと感じておりました。」
ステップ2:なぜ「この病院(施設)」を選んだのかを明確にする(志望理由)
ここが最も重要です。数ある医療機関の中から、なぜ応募先の病院や施設を選んだのかを具体的に伝えましょう。ライフスタイルの変化と、応募先が提供する働き方がどのようにマッチしているかを強調します。
勤務体制・制度: 「貴院の〇曜日固定休制度(または時短勤務制度、日勤専従制度)は、現在の私のライフスタイルに合致しており、長く安定して勤務できると感じました。」
子育て支援・介護支援: 「貴院は院内保育が充実しており、子育て中の看護師への理解が深いと伺い、安心して業務に集中できる環境だと感じました。」「介護休暇制度が整備されており、家族の状況に合わせた柔軟な働き方ができる点に魅力を感じました。」
病院の理念・特徴: 「地域に密着した医療を提供されている貴院の理念に深く共感いたしました。〇〇科の専門性を高めたいという私のキャリアプランとも一致しております。」
職場の雰囲気・評判: 「貴院の看護師さんが皆生き生きと働かれている姿を拝見し、互いに助け合う温かい職場環境であると感じ、ぜひ一員として貢献したいと思いました。」
NG例: 「通勤しやすいから。」「給料が高いから。」
OK例: 「貴院が掲げる『地域住民に寄り添う看護』という理念は、私が培ってきた患者さんとの信頼関係を重視する看護観と合致しており、通勤の利便性も相まって、貴院で地域医療に貢献したいという思いが強くなりました。」
ステップ3:新しい職場でどのように貢献したいかを伝える(入社後の意欲)
最後に、ライフスタイルに合わせた働き方をすることで、応募先の病院や施設にどのように貢献できるのかを具体的にアピールします。あなたの看護師としての経験やスキルが、新しい職場でどう活かせるかを伝えましょう。
経験・スキルを活かす: 「これまでの〇年間、△△科で培ってきた知識と経験を活かし、貴院の地域医療の発展に貢献したいと考えております。」
柔軟な働き方で貢献: 「家庭との両立が実現することで、精神的なゆとりを持って業務に集中し、より質の高い看護を提供できると確信しております。」
チームへの貢献: 「貴院のチーム医療を推進する姿勢に共感しており、これまでの経験を活かしてチームの一員として貢献し、共に成長していきたいです。」
学び続ける姿勢: 「限られた時間の中でも、貴院の研修制度を活用し、常に学び続ける姿勢を忘れずに、看護師として自己成長を続けていきたいと考えております。」
NG例: 「私生活が安定すれば頑張れます。」
OK例: 「ワークライフバランスが整うことで、心身ともに充実した状態で患者様と向き合うことができ、貴院の掲げる質の高い看護提供に貢献できるものと考えております。」
ライフスタイル変化別!志望動機 例文集
上記の3ステップを踏まえた例文を、ライフスタイルの変化別に紹介します。
例文1:結婚・育児との両立を目指す場合
「これまでは急性期病院の〇〇科で、夜勤を含むシフト制勤務に従事してまいりました。この度結婚を機に、今後は家庭との両立をより重視した働き方を希望するようになりました。貴院の『子育て支援制度』や『日勤専従制度』が充実していることを知り、安心して業務に集中できる環境だと感じました。これまでの〇年間で培った〇〇疾患の看護経験を活かし、日勤帯で患者様一人ひとりに寄り添った看護を提供することで、貴院の地域医療に貢献していきたいと考えております。」
例文2:家族の介護と両立を目指す場合
「現在の職場では不規則な勤務が多く、実家で暮らす要介護の家族のサポートを継続することが困難となってまいりました。貴院の『固定曜日休制度』や『介護休暇制度』が整備されており、家族の状況に合わせた柔軟な働き方が可能であることを知り、ぜひ貴院で長く勤務したいと強く志望いたしました。これまでの緩和ケア病棟での経験を活かし、患者様とそのご家族のQOL向上に貢献するとともに、両立によって得られる心のゆとりを、より質の高い看護の提供に繋げていきたいと存じます。」
例文3:自身の健康を考慮し、働き方を変えたい場合
「〇年間、循環器内科の夜勤専従として勤務してまいりましたが、自身の健康面を考慮し、今後は日勤専従での勤務を希望しております。貴院の『日勤専従の求人』を拝見し、急性期から在宅まで幅広いフェーズに対応されている点に魅力を感じました。これまでの急性期での経験で培った迅速な判断力とアセスメント能力は、貴院の多岐にわたる看護業務において貢献できるものと確信しております。心身ともに健全な状態で、患者様や同僚と向き合い、貴院の地域医療に尽力する所存です。」
志望動機を話す・書く際の「もう一歩踏み込む」ポイント
より魅力的な志望動機にするために、さらに意識したいポイントです。
具体的なエピソードを添える:
「子育て支援が充実していると感じた」だけでなく、「〇〇さんの体験談を拝見し、具体的に△△という制度に魅力を感じました」など、具体的なエピソードを添えると説得力が増します。
応募先の情報を徹底的に調べる:
病院のホームページ、SNS、看護師求人サイトの紹介文、可能であれば見学やOB/OG訪問などで、応募先の特色、理念、力を入れている分野、看護体制などを深く調べましょう。
「貴院の〇〇(具体的な部署名や取り組み)に魅力を感じ…」と具体的に言及できると、熱意が伝わります。
ネガティブな表現は避ける:
転職理由(今の職場への不満)を直接的に伝えるのではなく、「今の職場では実現できないが、貴院なら実現できること」というポジティブな表現に変換しましょう。
簡潔に、分かりやすく:
だらだらと長く書かず、要点をまとめて簡潔に伝えます。面接では、2〜3分で話せる長さを目安に準備しましょう。
熱意と意欲を伝える:
ライフスタイルの変化は事実ですが、それでも「この病院で働きたい!」という強い熱意と、入社後に貢献したいという意欲をしっかり伝えましょう。
まとめ:あなたの看護師としての価値を最大限に伝えるために
ライフスタイルの変化は、看護師としてのキャリアを見つめ直し、新しい働き方を見つける絶好の機会です。決してネガティブな理由ではなく、あなたがより良い環境で、看護師として長く活躍するための前向きな一歩なのです。
この記事でご紹介した志望動機の作り方を参考に、あなたの「なぜ」と「これから」を、採用担当者にしっかりと伝えてください。
あなたの経験やスキル、そして看護師としての情熱は、どんな環境でもきっと必要とされています。自信を持って転職活動に臨み、理想のワークライフバランスを実現してくださいね。応援しています!