意外と可愛い!?お家にいるクモを飼ってみよう!必要なものからお世話まで徹底解説
「家の中でクモを見かけると、ついつい逃がしちゃうけど、もしかして飼えるのかな?」
そんな風に思ったことはありませんか? 多くの人にとって、クモはちょっと苦手な存在かもしれません。でも、実は身近なクモたちも、その生態を観察すると意外な可愛さや面白さが見えてくるんです。そして、ちゃんと飼育環境を整えれば、ペットとして飼うことも可能なんです!
この記事では、「家に出るクモを飼ってみたい!」というあなたの好奇心にお応えして、クモの飼育に必要な道具から、お世話の仕方、注意点まで、詳しく解説します。今まで知らなかったクモの魅力に触れて、新しいペットとの暮らしを始めてみませんか?
どんなクモが飼えるの?家でよく見かける種類とその特徴
日本のご家庭でよく見かけるクモは、主に次の2種類です。これらはペットとしても飼育しやすいと言われています。
1. アダンソンハエトリ
特徴: 体長はオスで約5~8mm、メスで約6~9mm。黒い体に白い模様があり、大きな目が特徴的です。跳ねるように素早く動き、ハエなどの小さな虫を捕食します。
魅力: 大きなウルウルした目でこちらを見つめる姿が可愛らしいと人気です。比較的飼育しやすく、観察しやすい種類です。
2. アシダカグモ
特徴: 体長はメスで約25~30mm、オスで約10~25mmと、比較的大型です。薄茶色の体に長い脚が特徴で、「アシダカ軍曹」の愛称でも知られます。巣を張らずに徘徊してゴキブリなどを捕食するため、「ゴキブリハンター」としても有名です。
魅力: 動きが俊敏で、獲物を捕らえる様子は迫力満点。その狩りの能力の高さから、頼もしい存在と感じる人もいます。
クモを飼うために必要な道具を揃えよう!
クモの飼育は、実はそこまで複雑ではありません。最低限必要なものから、快適な環境作りのためのアイテムまでご紹介します。
1. 飼育ケース(飼育容器)
選び方: クモの種類や成長に合わせて選びます。
アダンソンハエトリ: 小型のプラスチックケースや、プリンカップなどで十分です。小さいので脱走防止のために蓋は必須。通気孔が細かく開いているものが良いでしょう。
アシダカグモ: 体が大きいため、ある程度の広さがあるケースが必要です。昆虫飼育用のケースや、爬虫類用のガラスケージなどが適しています。高さよりも床面積がある方が好ましいです。
ポイント: 通気性が確保できること、脱走防止のためにしっかりと蓋ができることが重要です。
2. 床材
選び方:
アダンソンハエトリ: ティッシュペーパーやキッチンペーパー、ヤシガラ土など。清潔に保ちやすいものがおすすめです。
アシダカグモ: ヤシガラ土や園芸用の腐葉土、バーミキュライトなど。湿度を保ちやすいものが良いでしょう。
ポイント: クモの種類によって、湿度の好みがあるので、それに合わせて選びます。清潔に保つために、定期的に交換が必要です。
3. レイアウト用品
クモが隠れたり、休んだりできる場所があると、ストレスなく過ごせます。
隠れ家: 木の枝、流木、コルク樹皮、石、造花の葉など。アシダカグモのような徘徊性のクモは、身を隠せる場所があると落ち着きます。
足場: 止まり木になるような小枝や、立体的な構造物があると、クモが動き回るのに役立ちます。ハエトリグモは高いところに登るのが好きなので、登れる場所を用意してあげましょう。
4. 餌
後述しますが、生きた昆虫が必要になります。
5. 霧吹き
乾燥を防ぎ、水分補給のために使います。
6. ピンセット
餌やりや、ケース内の掃除の際に便利です。長いものを用意すると良いでしょう。
クモのお世話ってどうするの?基本的な飼育方法
飼育に必要なものが揃ったら、いよいよお世話の開始です!
1. 餌やり
クモは肉食なので、生きた昆虫を捕獲して与える必要があります。
与える餌: ハエ、コオロギ、ワラジムシ、ダンゴムシ、ショウジョウバエなど。クモの大きさに合わせた小さな昆虫を選びましょう。
アダンソンハエトリ: ショウジョウバエ、小さなハエ、アリなどが適しています。
アシダカグモ: ハエ、コオロギ、ゴキブリの幼虫など、やや大きめの昆虫を与えられます。
餌やりの頻度: 種類や個体差、季節にもよりますが、数日に1回程度が目安です。お腹が膨らんでいれば、しばらくは大丈夫です。食べた残骸は取り除きましょう。
注意点: 市販の爬虫類や昆虫用の餌昆虫を利用すると、栄養バランスや安全性も確保しやすいです。野外で捕獲した昆虫は、農薬や寄生虫の心配があるので注意が必要です。
2. 水分補給
クモは水入れを置いてもあまり飲まないので、霧吹きで水分を与えます。
頻度: 1日に1回程度、飼育ケースの壁面やレイアウト用品に軽く霧吹きをします。クモが水滴を舐めている様子が見られるでしょう。
ポイント: 床材が湿りすぎないように注意し、カビの発生を防ぎましょう。
3. 温度と湿度
クモの種類によって好む環境は異なりますが、日本の家屋で一般的な室温であれば問題なく飼育できることが多いです。
アダンソンハエトリ: 比較的乾燥に強く、室温(20~28℃程度)で飼育可能です。
アシダカグモ: やや多湿を好みますが、極端な乾燥や高温多湿は避けます。室温(20~30℃程度)で飼育可能です。
注意点: 直射日光が当たる場所や、エアコンの風が直接当たる場所は避けましょう。
4. 掃除
清潔な環境を保つことは、クモの健康維持に欠かせません。
頻度: 餌の食べ残しはすぐに取り除き、床材は汚れ具合を見て数週間に1回程度交換しましょう。
ポイント: クモを刺激しないように、慎重に作業してください。
クモを飼う上での注意点と覚えておきたいこと
1. 脱走対策は徹底的に!
クモは非常に体が小さく、わずかな隙間からも脱走する可能性があります。蓋がしっかり閉まるか、通気孔が細かすぎるかなどを確認し、脱走対策は厳重に行いましょう。
2. 毒について
日本で一般的に見かけるクモのほとんどは、人間に害を及ぼすほどの強い毒は持っていません。しかし、噛まれると腫れたり、かゆみが出たりする可能性はあります。基本的にクモは臆病なので、触ろうとしない限り噛みつくことはありませんが、むやみに素手で触るのは避けましょう。
3. 冬眠について
日本に生息するクモは、冬になると活動を停止し、冬眠する種類が多いです。冬眠させる場合は、飼育ケースごと寒すぎない場所(5~10℃程度の場所)に移動させ、餌やりと水やりはストップします。春になって暖かくなると活動を再開します。無理に加温して冬眠させないことも可能です。
4. 寿命について
クモの寿命は種類によって異なりますが、家でよく見かけるクモの場合、アダンソンハエトリは半年~1年程度、アシダカグモは数年程度と言われています。
まとめ
「家に出るクモを飼う」と聞くと驚くかもしれませんが、彼らは意外と飼育しやすく、その独特な生態は観察していて飽きることがありません。
正しい知識と準備があれば、あなたもクモとの新しいペットライフを楽しむことができます。ぜひ、この記事を参考に、あなただけの小さなクモのペットとの出会いを体験してみてください。きっと、今までとは違う世界が見えてくるはずですよ!