夏のアウトドアの要注意!「アブ」の虫刺され、賢い予防策&もしもの対処法
夏のキャンプや釣り、登山など、自然を満喫するアウトドア活動は最高に楽しいですよね! でも、そんな素敵な時間を台無しにしてしまうのが、厄介な虫刺され。特に、刺されると激しい痛みとかゆみが長く続くことで知られるアブには、要注意です。
「ブーン」という羽音とともに現れるアブは、蚊とは違い、皮膚を噛み切って吸血するため、刺されるとかなり厄介。今回は、夏のレジャーを思いっきり楽しむために知っておきたい、アブによる虫刺されの賢い予防策と、もし刺されてしまった場合の適切な対処法について詳しく解説します。これであなたも、アブ対策の達人に!
アブってどんな虫? なぜ厄介なの?
アブはハエの仲間で、日本全国の山間部や渓流沿い、牧場などで見られます。特に夏から秋にかけて活動が活発になります。
吸血するのはメスだけ: 蚊と同じく、産卵のために栄養が必要なメスだけが吸血します。
噛み切って吸血: アブは蚊のように細い口吻を刺すのではなく、ナイフのような口器で皮膚を噛み切り、出血した血液を吸います。このため、刺された瞬間にチクっとした痛みではなく、ズキンとした強い痛みを感じることが多いです。
症状が強く、長引く: 噛み切られるため出血を伴うことが多く、腫れや赤み、強いかゆみが広範囲に現れ、症状が数日~1週間以上続くこともあります。体質によっては、水ぶくれやしこりになることもあります。
服の上からも刺す場合がある: 薄手の服の上からでも刺してくることがあるため、油断できません。
これらの特徴から、アブはアウトドアでの「要注意害虫」として認識されています。
アブによる虫刺されを予防する賢い対策
アブに刺されないためには、以下の予防策をしっかり実践することが重要です。
1. 肌の露出を避ける服装を心がける
アブは肌の露出している部分を狙ってきます。
長袖・長ズボン: 通気性の良い速乾性素材のものがおすすめです。
帽子: 頭や顔周りを保護します。首元にはタオルやストールを巻くのも効果的です。
手袋: 作業時や林道などを歩く際に着用しましょう。
靴下: サンダルではなく、靴下を履いて足首を保護できるシューズを選びましょう。
2. 服装の色選びにも注意!
アブは黒や濃い色に寄ってくる傾向があります。
明るい色の服装を選ぶ: 白やベージュ、水色など、明るい色の服を選ぶことで、アブが寄ってくるのを多少なりとも防ぐことができます。
3. 虫よけスプレーを効果的に使う
虫よけ成分(ディートやイカリジンなど)が含まれたスプレーを正しく使用しましょう。
露出部分に均一に塗布: 肌の露出部分だけでなく、服の上からでも薄くスプレーしておくとより効果的です。
こまめに塗り直す: 汗をかいたり、時間が経ったりすると効果が薄れるため、製品に記載されている使用間隔を守ってこまめに塗り直しましょう。特に、水辺での活動後は念入りに。
顔に塗る際は注意: 直接顔にスプレーせず、一度手のひらに出して少量ずつ塗布しましょう。目や口に入らないように注意が必要です。
4. アブの多い場所を把握し、避ける
アブは特に、以下のような場所に多く生息しています。
渓流や湿地の近く: 湿った場所を好みます。
牧場や畜産施設の周辺: 動物の血を吸うため、家畜のいる場所に多く集まります。
森林の入り口や日陰: 風通しが悪く、薄暗い場所に潜んでいます。
これらの場所での活動は、特に念入りな対策を心がけましょう。風の強い場所は比較的少ない傾向があります。
5. その他、便利な対策グッズ
携帯用蚊取り器: 電池式や充電式の携帯用蚊取り器は、パーソナルスペースをアブから守るのに役立ちます。
ハッカ油スプレー: 天然成分のハッカ油には、虫よけ効果が期待できます。希釈して自作スプレーにするのも良いでしょう。
車の窓は閉める: 車内にアブが侵入すると大変危険です。駐車時や走行中は窓を閉めておきましょう。
もしアブに刺されてしまったら? 正しい対処法
残念ながら刺されてしまった場合は、慌てずに以下の対処法を行いましょう。
すぐに刺された場所を洗う: 流水と石鹸で、刺された場所を丁寧に洗い流しましょう。これにより、毒液や唾液を洗い流し、症状の悪化を防ぎます。
毒を絞り出す(※注意が必要): ポイズンリムーバーがあれば、使用して毒を吸い出すと効果的です。ただし、口で吸い出すのは絶対にやめましょう。傷口をむやみに押したりすると、かえって症状が悪化することもあるので、無理は禁物です。
冷やす: 腫れや痛みを和らげるために、冷たいタオルや保冷剤で患部を冷やしましょう。
抗ヒスタミン成分配合の市販薬を塗布: 虫刺され用のステロイド軟膏や、抗ヒスタミン成分(かゆみ止め成分)が配合された市販薬を塗布します。かゆみがひどくても、掻きむしらないように注意してください。掻くと症状が悪化したり、化膿したりする原因になります。
症状がひどい場合は医療機関へ:
広範囲に腫れが広がっている
激しい痛みやかゆみが続く
水ぶくれや発熱などの症状が出た
アナフィラキシーショック(呼吸困難、意識障害など)の症状が出た(※この場合はすぐに救急車を呼びましょう!)
などの場合は、皮膚科を受診しましょう。医師の診断を受け、適切な治療薬を処方してもらうことが重要です。
まとめ:準備万端で夏のレジャーを楽しもう!
アブによる虫刺されは、痛みやかゆみが強く、せっかくの楽しいアウトドアを台無しにしてしまう可能性があります。しかし、適切な予防策を講じることで、そのリスクを大幅に減らすことができます。
肌の露出を避ける服装、明るい色の服、効果的な虫よけスプレーの使用、そしてアブの多い場所を避けること。これらの対策をしっかり行い、もし刺されてしまっても落ち着いて対処することで、今年の夏も安全に、そして心ゆくまで自然を満喫できるはずです。準備万端で、夏のレジャーを楽しみましょう!