知ってる?市販のステロイド外用剤(塗り薬)3つのタイプと賢い選び方


肌荒れやかゆみ、湿疹に悩まされたとき、「ステロイド」という言葉を耳にしたり、実際に薬局でステロイド配合の塗り薬を見かけたりすることも多いのではないでしょうか。ステロイドと聞くと、少し怖いイメージを持つ方もいるかもしれませんが、正しく使えばとても効果的なお薬です。

実は、市販されているステロイド外用剤には、その「強さ」によって大きく3つのタイプがあります。今回は、それぞれのタイプの特徴と、症状に合わせた賢い選び方について、分かりやすく解説します。これであなたも、自分の肌トラブルに合ったステロイド外用剤を選べるようになりますよ!


ステロイド外用剤ってどんな薬?基本的な働きを知ろう

ステロイド外用剤は、「副腎皮質ホルモン」という人間の体内で作られるホルモンを化学的に合成したお薬です。塗り薬として使用することで、主に以下のような働きをします。

  • 炎症を抑える: かゆみや赤み、腫れなどの炎症反応を強力に鎮めます。アトピー性皮膚炎や湿疹、かぶれなどの症状に効果を発揮します。

  • 免疫反応を抑制する: 過剰な免疫反応を抑えることで、アレルギー症状を和らげます。

これらの作用により、つらい肌トラブルの症状を速やかに改善へと導いてくれます。


市販されているステロイド外用剤の3つのタイプ

市販されているステロイド外用剤は、その作用の強さによって、以下の3つのタイプに分類されます。薬のパッケージや説明書に、これらの「強さのランク」が記載されていることが多いので、選ぶ際の参考にしましょう。

1. ストロング(Strong)

  • 強さ: 強い

  • 特徴: 比較的強い炎症や広範囲の湿疹、かぶれなどに効果を発揮します。医療用と同レベルの強さのものが多く、市販薬の中では最も強力です。

  • こんな時におすすめ:

    • 赤みや腫れがひどい湿疹

    • かゆみが強く、掻きむしってしまった後の炎症

    • 皮膚が厚くなっている部分の湿疹(肘や膝の裏など)

    • 虫刺されによる強い腫れ

  • 使用上の注意: 短期間(1週間以内が目安)の使用にとどめ、症状が改善したら、より弱いタイプに切り替えるか、使用を中止することを検討しましょう。顔やデリケートな部分への使用は避け、医師や薬剤師に相談することをおすすめします。

2. ミディアム(Medium)

  • 強さ: 中程度

  • 特徴: ストロングタイプよりは穏やかですが、一般的な湿疹やかゆみに対して十分な効果が期待できます。市販薬として幅広く使われているタイプです。

  • こんな時におすすめ:

    • 比較的軽度な湿疹やかぶれ

    • あせも、軽い虫刺され

    • かゆみがあるものの、赤みや腫れがそれほどひどくない場合

  • 使用上の注意: 顔や首など皮膚が薄い部分に使用する際は、症状をよく観察しながら、短期間で試すようにしましょう。

3. ウィーク(Weak)

  • 強さ: 弱い

  • 特徴: 最も作用が穏やかなタイプで、比較的皮膚が薄い部分や、赤ちゃんなどデリケートな肌にも使用しやすいのが特徴です。

  • こんな時におすすめ:

    • 軽度のかゆみや赤み

    • 乾燥による軽い肌荒れ

    • 乳幼児の湿疹(医師や薬剤師に相談の上)

    • ストロングやミディアムで症状が改善した後の維持療法として

  • 使用上の注意: 症状が重い場合には効果が不十分なことがあります。症状が改善しない場合は、医療機関を受診しましょう。


賢いステロイド外用剤の選び方と使う際のポイント

自分の症状に合ったステロイド外用剤を選ぶために、以下のポイントを押さえましょう。

1. 症状の強さに合わせて選ぶ

  • 症状がひどい時: 赤み、腫れ、かゆみが強い場合は「ストロング」タイプから始め、短期間で改善を目指します。

  • 症状が軽い時、敏感な部分: 軽度な症状や顔、首、デリケートゾーンなど皮膚が薄い部分には「ウィーク」または「ミディアム」タイプを選びましょう。

2. 使用期間に注意する

自己判断で長期間使用するのは避けましょう。症状が改善したら、徐々に使用を減らすか、より弱いタイプに切り替えるのが基本です。

3. 用量を守る

チューブから出す量は、人差し指の先から第一関節までが目安となる「FTU(フィンガーチップユニット)」を参考にしましょう。薄く伸ばしすぎず、患部全体に優しく塗り広げます。

4. 塗る範囲に注意する

必要以上に広範囲に塗らないようにしましょう。患部のみにピンポイントで塗布するのが基本です。

5. 薬剤師・登録販売者に相談する

薬局で購入する際は、必ず薬剤師や登録販売者に相談し、症状や肌の状態を伝えましょう。適切な薬を選んでもらえるだけでなく、使用上の注意点なども詳しく教えてもらえます。

6. 症状が改善しない場合は医療機関を受診

市販薬を数日〜1週間程度使用しても症状が改善しない、あるいは悪化する場合は、必ず皮膚科を受診しましょう。自己判断で使い続けるのは危険です。


まとめ:正しく選んで、ステロイド外用剤を上手に活用しよう!

市販のステロイド外用剤には「ストロング」「ミディアム」「ウィーク」の3つのタイプがあり、それぞれ適した症状や使用部位が異なります。自分の肌トラブルの状態をよく観察し、適切な強さの薬を選ぶことが、効果的な治療への第一歩です。

ステロイドに対する過度な不安を持つ必要はありませんが、正しい知識を持ち、薬剤師や登録販売者のアドバイスを受けながら、適切に活用することが大切です。つらい肌の症状を我慢せず、上手にステロイド外用剤を使って、健やかな肌を取り戻しましょう!

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