愛犬が足をペロペロ?その行動に隠されたサインと、見逃したくないSOS!
ワンちゃんが自分の足を舐めている姿、よく見かけますよね。可愛らしい仕草に癒やされることもありますが、実はその「ペロペロ」には、様々なメッセージが隠されていることがあります。今回は、なぜワンちゃんが足を舐めるのか、どんな時に病院に行くべきなのか、そして私たち飼い主ができることは何かを、優しく、そして詳しく解説していきます。
なぜうちの子は足を舐めるの?考えられる原因とワンちゃんの気持ち
ワンちゃんが足を舐める行動には、本当にたくさんの理由があります。まずは、どんな原因が考えられるのか見ていきましょう。
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「きれいにするね!」セルフグルーミング
人間がお風呂に入るように、ワンちゃんも体をきれいに保ちたいと思っています。食後や散歩の後など、軽い汚れを落とすために足を舐めるのは自然なことです。これは心配いりませんね。
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「ここ、ムズムズするの!」かゆみやアレルギー
私たちと同じように、ワンちゃんも皮膚がかゆくなることがあります。花粉やハウスダストなどの環境アレルギー、食物アレルギー、またはノミやダニなどの寄生虫が原因で、足にかゆみを感じて舐めてしまうことがあります。皮膚が赤くなったり、フケが出たりしている場合は要注意です。
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「ちょっと痛いんだ…」ケガや痛み
散歩中に小さな小石が挟まったり、爪が折れてしまったり、肉球に傷がついてしまったり…見ただけでは分かりにくい小さなケガが隠れていることも。足を引きずったり、特定の場所を執拗に舐め続けたりする場合は、痛みを訴えているサインかもしれません。
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「お腹がゴロゴロ…」胃腸の不調
意外かもしれませんが、胃腸の調子が悪い時に足を舐めるワンちゃんもいます。消化器系の不調が、足のムズムズ感として現れることがある、と考えられています。
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「なんだか退屈だワン…」ストレスや不安、退屈
構ってもらえない時間が多い、運動不足、環境の変化、雷や花火の音など、ストレスや不安を感じた時に、気を紛らわせるために足を舐めることがあります。これは一種の自己鎮静行動で、常同行動に発展する可能性もあるので注意が必要です。
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「乾燥してカサカサする…」皮膚の乾燥
特に冬場など空気が乾燥する時期は、ワンちゃんの肉球や皮膚も乾燥しやすくなります。乾燥によるカサつきやかゆみで、足を舐めてしまうことがあります。
「これは見逃せない!」病院に連れて行くべきSOSのサイン
もしワンちゃんが足を舐め続けていて、次のような症状が見られたら、すぐに動物病院を受れて獣医さんに診てもらいましょう。早期発見・早期治療が大切です。
- 足が真っ赤に腫れている: 炎症が起きている可能性が高いです。
- 毛が抜けて地肌が見えている、皮膚がただれている: 慢性的な舐めすぎや、皮膚炎が悪化しているサインです。
- 足を引きずる、触られるのを嫌がる: 明らかな痛みがある場合です。骨折や関節炎の可能性も。
- 足先が熱を持っている、または逆に冷たい: 熱を持っている場合は炎症、冷たい場合は血行不良など、異常が考えられます。
- 舐める行為が止まらない、夜もずっと舐めている: 強迫性障害や重度のストレス、深刻な皮膚疾患の可能性があります。
- 肉球や爪の間に異物が挟まっている: 細かいものが刺さっているかもしれません。
- 嫌なニオイがする: 細菌や真菌(カビ)感染症の疑いがあります。
ワンちゃんの足舐め、どうしたらいいの?飼い主ができること
ワンちゃんの足舐め行動に気づいたら、まずは落ち着いて様子を観察し、原因を探ることが大切です。
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観察が第一歩!:
- いつ、どんな時に舐めているか?(寝る前、散歩後、留守番中など)
- 特定の部分だけを舐めているか、全体を舐めているか?
- 皮膚の状態はどうなっているか?(赤み、腫れ、フケ、脱毛など) これらの情報を獣医さんに伝えることで、診断の手がかりになります。
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清潔に保つ:
散歩の後には、足をきれいに拭いてあげましょう。汚れやアレルゲンを室内に持ち込まないだけでも、皮膚トラブルのリスクを減らせます。肉球ケア用のウェットシートやシャンプーを使うのもおすすめです。
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ストレスケアと環境の改善:
退屈が原因なら、おもちゃを与えたり、一緒に遊ぶ時間を増やしたり、散歩のルートを変えてみたりと、刺激を与えてみましょう。分離不安が原因の場合は、無理に留守番の時間を長くせず、少しずつ慣らすトレーニングも有効です。クレートを安心できる場所にすることも大切です。
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必要であればエリザベスカラーなどで保護:
傷や皮膚炎がひどく、舐めることで悪化させてしまう場合は、一時的にエリザベスカラーを装着して患部を保護することも必要です。ただし、ストレスになることもあるので、獣医さんと相談しながら進めましょう。
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食事と栄養を見直す:
皮膚の健康をサポートするオメガ3脂肪酸などが含まれたサプリメントや、アレルギー対応の療法食なども選択肢の一つです。これは獣医さんの指導のもとで行いましょう。
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何よりも動物病院での診察を!:
自己判断で済ませず、少しでも気になる症状があれば、迷わず動物病院を受診してください。早期に原因を特定し、適切な治療を受けることが、ワンちゃんの健やかな生活につながります。定期的な健康チェックも、病気の早期発見に非常に有効です。
ワンちゃんの足舐めは、時に「元気だよ!」のサイン。でも、時には「助けて!」のSOSかもしれません。愛する家族の一員であるワンちゃんの行動をよく見て、彼らの小さなサインに気づいてあげられる、優しい飼い主さんでいましょうね。