生理前の「ひどい肩こり」はなぜ? ホルモンと自律神経の乱れが原因かも!

 

生理前になると、決まって肩こりがひどくなる…そんな経験、あなたもありませんか? いつもの肩こりとは違う、重だるさやイライラを伴うつらい症状に悩まされているなら、それは**月経前症候群(PMS)**のサインかもしれません。

生理前の肩こりは、女性ホルモンの急激な変化が大きく影響しています。この記事では、なぜ生理前に肩こりが悪化するのか、そのメカニズムと、つらい症状を少しでも和らげるための具体的な対策を、わかりやすくご紹介しますね。


なぜ?生理前に「ひどい肩こり」になる理由

生理前の期間(排卵後から生理開始までの約2週間)は、女性ホルモンエストロゲンプロゲステロンのバランスが大きく変動します。このホルモンバランスの変化が、私たちの体にさまざまな不調を引き起こします。特に肩こりが悪化する主な理由は以下の通りです。

1. ホルモンバランスと自律神経の乱れ

生理前は、プロゲステロンというホルモンの分泌が増えます。このプロゲステロンは、眠気やだるさを引き起こすほか、自律神経のバランスにも影響を与えやすいんです。

  • 交感神経優位: 自律神経が乱れると、体を緊張させる交感神経が優位になりやすくなります。これにより、血管が収縮して血流が悪くなったり、首や肩の筋肉が常に緊張した状態になったりするため、肩こりが悪化しやすくなります。
  • 血行不良: 血流が悪くなると、筋肉に十分な酸素や栄養が行き届かず、疲労物質が溜まりやすくなります。これが肩こりの慢性化や、さらに頭痛めまいなどの症状を併発する原因にもなります。

2. 水分の蓄積とむくみ

プロゲステロンには、体内に水分を溜め込む働きがあります。そのため、生理前はむくみやすくなる方も多いです。

  • 体全体の重だるさ: 体に余分な水分が溜まると、全身が重だるく感じられ、それが肩こりを悪化させる原因にもなります。

3. 精神的ストレスとイライラ

生理前は、ホルモンバランスの変化によって精神的にも不安定になりやすい時期です。イライラしたり、気分が落ち込んだり、ちょっとしたことで不安になったりすることがあります。

  • 無意識の力み: ストレスやイライラを感じると、無意識のうちに体に力が入ったり、歯を食いしばったりすることがあります。これが首や肩の筋肉をさらに緊張させ、肩こりを悪化させる要因となります。
  • 睡眠の質の低下: 精神的な不安定さから不眠寝つきの悪さにもつながりやすくなります。十分な睡眠が取れないと、体の回復が遅れ、肩こりがさらにひどくなる悪循環に陥ることもあります。

生理前のつらい肩こり、どうすれば和らぐ?具体的な対策

生理前の肩こりは、その時期特有の体の変化が原因なので、単なる対処療法だけでなく、心と体の状態を整えるアプローチも大切です。

1. 血行促進で筋肉をほぐす

筋肉の緊張を和らげ、血行を良くすることが基本です。

  • 体を温める: 首や肩、そしてお腹周りを温めることで、血流が改善され、筋肉の緊張が和らぎます。蒸しタオルや温湿布を使う、カイロを貼る、そして38~40℃のぬるめのお湯にゆっくり浸かる(10~15分程度)などが効果的です。特に、生理前の冷えは肩こりを悪化させるので、体を温めることを意識しましょう。
  • 軽いストレッチ: 首や肩甲骨をゆっくりと動かすストレッチを取り入れましょう。
    • 肩回し: 両手を肩に置き、肘で大きく円を描くように前後10回ずつゆっくり回します。
    • 首のストレッチ: ゆっくりと首を左右に倒したり、前後に傾けたりして、筋肉を伸ばします。痛みを感じない範囲で行いましょう。
  • ツボ押し: 肩井(けんせい)(首の付け根と肩の先端の中央)、天柱(てんちゅう)(後頭部の髪の生え際にある、首の筋肉の外側のくぼみ)などのツボを優しく押すのも効果的です。

2. 生活習慣を見直し、自律神経を整える

自律神経のバランスを整える生活習慣を意識しましょう。

  • 十分な睡眠: 毎日決まった時間に寝起きし、質の良い睡眠を心がけましょう。寝る前のスマホ操作は避け、リラックスできる環境を整えるのがおすすめです。
  • バランスの取れた食事: マグネシウム(ナッツ類、ほうれん草、豆類など)やカルシウム(乳製品、海藻類、小魚など)は、PMSの症状緩和に良いとされています。また、体を温める食材(生姜、根菜類など)や、血行促進に良いとされるビタミンE(アーモンド、かぼちゃなど)も積極的に取り入れましょう。カフェインやアルコールの摂りすぎは控えるのがおすすめです。
  • 適度な運動: ウォーキングやヨガ、軽いジョギングなど、無理なく続けられる有酸素運動は、血行促進だけでなく、ストレス解消や自律神経のバランスを整える効果も期待できます。気分転換にもなりますよ。
  • リラックスタイムの確保: 好きな音楽を聴く、アロマを焚く、深呼吸をするなど、心身がリラックスできる時間を作りましょう。アロマオイルなら、ラベンダー(筋肉のリラックス効果)やローズマリー(筋肉痛の緩和)などがおすすめです。

3. ストレスを上手にコントロールする

精神的なストレスも肩こりの大きな原因の一つです。

  • 気分転換: 友人との会話、読書、映画鑑賞など、自分が楽しめることを見つけて気分転換を図りましょう。
  • 日記をつける: 自分の体調や感情を記録することで、PMSのパターンが見えてくることがあります。原因がわかると、それだけでも少し気持ちが楽になりますよ。

4. 症状がひどい時は、専門家へ相談

セルフケアで改善が見られない場合や、肩こりがひどくて日常生活に支障が出る場合は、我慢せずに専門家を頼りましょう。

  • 婦人科: PMSの症状全般の相談であれば、まず婦人科がおすすめです。症状に合わせて、漢方薬や低用量ピル、PMSの症状を緩和する薬などを処方してもらえる場合があります。
  • 鍼灸院・整体院: 血行不良や筋肉の緊張、体の歪みが肩こりを悪化させている場合、鍼灸治療や整体で改善が見られることもあります。特に、自律神経の乱れによる肩こりには、鍼灸治療が効果的な場合があります。

生理前の肩こりは、女性にとって非常に身近な悩みですが、決して「我慢するもの」ではありません。ご自身の体と心の声に耳を傾けてあげてください。そして、今回ご紹介した対策を試したり、必要であれば専門家を頼ったりして、つらい肩こりを和らげ、生理前も快適に過ごせるようになりましょう。

何か他に気になることや不安なことがあれば、いつでもご相談くださいね。

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