あれ?もしかして…「耳が聞こえにくい」と感じたら?原因と対策、早めのチェックが大切!
「テレビの音が大きくなったって言われる…」
「みんなで話していると、何を言ってるのか聞き取りにくい時があるな…」
日常生活の中で、ふとした瞬間に「もしかして、耳が聞こえにくいのかな?」と感じることはありませんか?以前は気にならなかった音が聞こえにくくなったり、聞き間違いが増えたりすると、ちょっと不安になりますよね。
聞こえの問題は、年齢とともに起こることもあれば、病気や生活習慣が原因になっていることもあります。でも、放っておくとコミュニケーションが難しくなったり、生活の質が低下したりする可能性も…。
今回は、そんなあなたの聞こえに関する疑問や不安を解消すべく、「耳 聞こえる」というテーマで、聞こえの仕組みから、聞こえにくくなる主な原因、ご自身でできる簡単なチェック方法、そして「あれ?」と感じたときに相談すべき専門機関まで、分かりやすくお話ししていきますね。早めの気づきと行動が、快適な聞こえを守る第一歩ですよ!
「聞こえる」ってどういうこと?耳の仕組みを簡単解説
私たちが音を聞くとき、耳の中ではとても複雑なプロセスが働いています。
- 外耳(耳介、外耳道): 音の振動を集めて、奥へと導きます。
- 中耳(鼓膜、耳小骨): 集められた音の振動を、鼓膜が受け取り、その奥にある「耳小骨(じしょうこつ)」という小さな骨が音の振動を増幅させます。
- 内耳(蝸牛、聴神経): 増幅された音の振動が、カタツムリのような形をした「蝸牛(かぎゅう)」という器官に伝わります。蝸牛の中には音を感じ取る細胞(有毛細胞)があり、そこで電気信号に変換されます。この電気信号が「聴神経」を通って脳に送られ、私たちは「音」として認識するのです。
このどこか一部でも問題が起こると、「聞こえにくい」という症状が出てきます。
「聞こえにくい」のはなぜ?主な原因は?
聞こえにくくなる原因は一つではありません。いくつかのパターンがあります。
1. 加齢によるもの(老人性難聴)
- 最も一般的な原因です。内耳の蝸牛にある音を感じ取る有毛細胞は、加齢とともに少しずつ数が減ったり、機能が低下したりします。
- 特に高い音(女性や子どもの声、電子音など)から聞こえにくくなることが多いのが特徴です。
- ゆっくりと進行するため、本人が気づきにくいこともあります。
2. 病気や体調不良によるもの
- 突発性難聴: ある日突然、片耳(まれに両耳)が聞こえなくなる病気です。めまいや耳鳴りを伴うこともあります。早期治療が非常に重要です。
- 耳垢栓塞(じこうせんそく): 耳垢が外耳道に詰まってしまい、音の通り道を塞いでしまう状態です。最も身近で、比較的簡単に解消できる原因です。
- 中耳炎: 中耳に炎症が起き、膿が溜まることで鼓膜や耳小骨の動きが悪くなり、音が伝わりにくくなります。子どもに多いですが、大人もなることがあります。
- 外耳炎: 外耳道に炎症が起き、腫れや痛みとともに聞こえにくさを感じることがあります。
- メニエール病: めまい、耳鳴り、難聴の3つの症状が同時に起こることが特徴の病気です。
- 騒音性難聴: 長時間大きな音を聞き続けることで、内耳の有毛細胞がダメージを受けて起こる難聴です。ライブハウスや工場勤務、ヘッドホンでの大音量視聴などが原因となることがあります。
3. その他の原因
- ストレスや疲労: ストレスや疲労が蓄積すると、自律神経の乱れから耳鳴りや一時的な聞こえにくさを感じることがあります。
- 薬剤性難聴: 特定の薬剤の副作用で、聴力が低下することがあります。
- 頭部外傷: 事故などで頭部に強い衝撃を受けた場合、聴覚器にダメージが及ぶことがあります。
私の聞こえ、大丈夫?簡単なセルフチェック
「もしかして?」と感じたら、まずはご自身で簡単にチェックしてみましょう。
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こんな症状はありませんか?
- テレビの音量が以前より大きくなったと感じる。
- 呼びかけられても気づかないことがある。
- 会話中に「え?」「何?」と聞き返すことが増えた。
- 複数人で話していると、会話についていけない時がある。
- 電話の声が聞き取りにくい。
- 耳鳴りが頻繁にするようになった。
- 高音域の音が聞こえにくい(ピーッという電子音、女性や子どもの声など)。
- 特定の場所(騒がしい場所など)で特に聞き取りにくいと感じる。
- 耳が詰まった感じがする。
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チェックポイント:
- 家族や親しい人に、「最近、聞き返しが増えた?」「テレビの音、大きくない?」と尋ねてみる。
- スマートフォンアプリで簡易的な聴力チェックができるものもあります(あくまで目安として)。
- 耳垢が詰まっていると感じる場合は、綿棒などで無理に取ろうとせず、耳鼻咽喉科を受診しましょう。
「聞こえにくい」と感じたら、どうすればいい?早めの相談が大切!
セルフチェックで「気になるな…」と感じたり、実際に聞こえにくさを自覚している場合は、できるだけ早く専門機関を受診することが大切です。
1. まずは「耳鼻咽喉科」へ!
聞こえに関する問題を診てくれるのは、耳鼻咽喉科です。
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なぜ耳鼻咽喉科なの?
- 耳垢除去、中耳炎や外耳炎の治療など、物理的な原因や病気の診断・治療ができます。
- 突発性難聴など、早期治療が重要な病気の発見につながります。
- 聴力検査(オージオグラムなど)で、現在の聴力がどの程度か、どの音が聞こえにくいのかを正確に測定してもらえます。
- 必要に応じて、補聴器専門医や補聴器相談医を紹介してもらえます。
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受診時のポイント:
- いつから、どんな時に聞こえにくいと感じるか、具体的な症状をメモしていくと良いでしょう。
- 耳鳴りの有無、めまいの有無なども伝えてください。
2. 必要に応じて「補聴器専門店」へ
耳鼻咽喉科で、治療では改善が難しい「感音性難聴」と診断された場合、補聴器の装用を検討することになります。
- 補聴器専門店では:
- 専門の「認定補聴器技能者」が、聴力測定の結果に基づいて、最適な補聴器の選定や調整を行います。
- 試聴期間を設けている店舗も多く、購入前に日常生活での聞こえ方を試すことができます。
- 購入後のアフターケアやメンテナンスも重要です。
【注意点】
- 自己判断で補聴器を通販などで購入するのは避けましょう。聴力に合わない補聴器を使うと、かえって聴力を損ねたり、耳鳴りが悪化したりする可能性があります。
- まずは必ず耳鼻咽喉科を受診し、医師の診断を受けることが大切です。
日常生活でできる「聞こえ」を守るための対策
- 耳の休養日を作る: 大音量で音楽を聴き続けたり、騒がしい場所に長時間いることを避け、耳を休ませる時間を作りましょう。
- 耳栓を活用する: ライブや工事現場など、騒がしい場所に行く際は、耳栓をして耳を保護しましょう。
- ヘッドホン・イヤホンの音量に注意: 長時間大音量で聞かないように心がけ、ノイズキャンセリング機能付きのイヤホンで、音量を上げすぎずに聞くのもおすすめです。
- 健康的な生活習慣: 睡眠不足やストレス、喫煙などは血行を悪化させ、耳の健康にも影響を与えます。バランスの取れた食事、適度な運動、十分な睡眠を心がけましょう。
- 定期的な健康チェック: 定期的に健康診断を受け、生活習慣病(高血圧、糖尿病など)の管理を行うことも、耳の健康維持に繋がります。
まとめ:聞こえは「大切なコミュニケーションの窓」
「耳 聞こえる」ことは、私たちが豊かな生活を送る上で欠かせないものです。
もし少しでも聞こえにくさを感じたら、それは体が発している大切なサインかもしれません。自己判断で済ませず、まずは専門の耳鼻咽喉科を受診することが、早期発見・早期対策の鍵となります。
聞こえに関する不安を解消し、より快適な毎日を送るために、今日からご自身の耳の健康に意識を向けてみませんか?