マンションでも天井埋め込みエアコンは可能?設置に必要な「天井高」と後付けリフォームの注意点


「マンションのリビングをスッキリ広々見せたい」「壁掛けエアコンの出っ張りがインテリアを邪魔している」と感じたことはありませんか?ホテルのような洗練された空間に憧れて、天井埋め込みエアコン(ハウジングエアコン)の導入を検討される方は非常に多いです。

しかし、マンションには一戸建てとは異なる「構造上の制約」がいくつも存在します。「自分の家にも付けられるのかな?」「管理規約に違反しない?」といった不安を抱える方も少なくありません。

この記事では、マンションで天井埋め込みエアコンを実現するために必要な「天井高」や「ふところ(天井裏の隙間)」の条件、そして後付けリフォームで絶対に失敗しないための注意点を詳しく解説します。


マンション設置の絶対条件:必要な「天井高」と「ふところ」

マンションで天井埋め込みエアコンが設置できるかどうかは、お部屋の「天井裏のスペース」で決まります。

1. 「ふところ」の深さが25〜30cm以上あるか

エアコン本体を天井の中に収めるためには、コンクリートの床(スラブ)と仕上げの天井板の間に隙間が必要です。これを「ふところ」と呼びます。

一般的な家庭用の1方向吹き出しタイプ(シングルフロー)であれば、最低でも25cm、余裕を持って30cm程度のふところが必要です。

2. 天井高(室内高)への影響

もし天井裏に十分なスペースがない場合、エアコンを設置する部分だけ天井を一段下げる「下がり天井」にする必要があります。もともとの天井高が低いお部屋でこれを行うと、圧迫感が出てしまう可能性があるため、美人診断で空間のバランスを整えるように、視覚的な圧迫感が出ない配置をプロと相談することが重要です。


後付けリフォームで確認すべき3つの注意点

マンションでの後付けリフォームは、技術的な面だけでなく、ルール面での確認が不可欠です。

① 管理規約と共有部の確認

エアコンの配管を通すために、外壁(共有部)に新しい穴を開けることは基本的に禁止されているマンションがほとんどです。既存の配管穴(スリーブ)がそのまま利用できるか、または隠蔽配管(壁の中に配管が通っている状態)が可能かどうかを事前に確認しましょう。

② 電気容量の不足

天井埋め込み型は壁掛け型よりも消費電力が大きくなる場合があります。マンション全体や住戸ごとの電気契約容量(アンペア数)を確認し、必要であれば幹線の容量アップが必要になることもあります。

③ 排水(ドレン)の勾配

エアコンから出る水を外に出すための「ドレン管」には、水が流れるための傾斜(勾配)が必要です。天井埋め込み型には「ドレンアップポンプ」という水を上に汲み上げる機能がついているモデルが多いですが、その先の排水ルートが確保できるかどうかが設置の鍵となります。


設置が難しい場合の「代替え案」

もし天井裏のスペースが足りず、全面的な設置が難しい場合でも、以下のような方法で「垢抜け空間」を作ることは可能です。

  • 壁埋め込み形エアコン: 壁の中に本体を埋め込み、グリルで覆うタイプ。天井高を気にせずスッキリ見せられます。

  • 下がり天井の意匠化: エアコンを隠すために天井を下げる際、そこに間接照明を仕込むことで、あえて「デザインとしての段差」に見せる手法です。

  • 薄型・デザイナーズ壁掛けエアコン: 最近は奥行きが非常に薄いモデルや、家具のような質感の壁掛けエアコンも登場しています。


成功の秘訣は「マンション専門の業者」に頼むこと

天井埋め込みエアコンの設置は、通常の家電量販店では断られるケースが多く、高度な内装工事の知識が必要になります。

  • 現地調査を丁寧に行う業者: 図面だけでなく、実際に天井の点検口から中を確認してくれる業者を選びましょう。

  • 内装復旧まで一括対応: エアコンを設置するために天井を一度開ける必要があるため、電気工事だけでなく、クロス(壁紙)の張り替えなどの内装工事まで一括で請け負ってくれる業者がスムーズです。


まとめ:諦める前にまずはプロの診断を

マンションでの天井埋め込みエアコン設置は、ハードルが高いように思えるかもしれません。しかし、適切な調査と工夫次第で、あなたの理想とする「ノイズレスな美しいリビング」は十分に実現可能です。

スッキリとした天井は、お部屋を広く見せるだけでなく、心にゆとりをもたらしてくれます。まずはご自身のマンションの天井高や構造を確認し、信頼できるリフォームパートナーに相談してみてください。

住まいの「顔」であるリビングの空調を整えて、ワンランク上の毎日を手に入れましょう。


よくある質問(FAQ)

Q. 賃貸マンションでも後付けできますか?

A. 賃貸の場合は、退去時の「原状回復」が義務付けられているため、天井を改造する埋め込みエアコンの設置は現実的ではありません。大家さんの許可があれば別ですが、基本的には分譲マンションでのリフォームが前提となります。

Q. 工事期間はどれくらいかかりますか?

A. 既存の壁掛けエアコンからの交換であれば、内装の補修を含めて1日〜3日程度が目安です。配管を新設したり、天井を大幅に作り直したりする場合は、さらに日数がかかることがあります。

Q. 費用は壁掛けエアコンと比べてどれくらい違いますか?

A. 本体価格に加え、天井の開口・補修・クロス張り替えといった工事費がかかるため、一般的な壁掛けエアコンの設置費用の2倍〜4倍程度になることが一般的です。しかし、それに見合うだけの空間価値の向上と満足感が得られる投資と言えます。



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