恐ろしい結露水漏れ!屋根裏の断熱材が原因って本当?
「天井から水がポタポタ…」
「雨が降っていないのに、なぜか水漏れがする」
そんな経験はありませんか?
もしかしたら、その原因は**屋根裏の断熱材による「結露」**かもしれません。雨漏りだとばかり思っていたら、実は結露だったというケースは非常に多く、放置するとカビや建物の劣化につながる恐ろしい問題です。
今回は、なぜ屋根裏の断熱材が結露を引き起こすのか、そのメカニズムと具体的な対策方法を分かりやすく解説します。
なぜ屋根裏の断熱材が結露の原因になるのか?
結露は、空気中の水蒸気が冷やされ、水滴に変わる現象です。これは、暖かく湿った空気が、冷たい表面に触れることで起こります。
屋根裏の断熱材による結露は、主に以下の2つのパターンで発生します。
パターン1:断熱材と屋根の隙間
これは、断熱材の施工不良によって起こります。
メカニズム:
暖房などで暖められた室内の空気が、屋根裏に上がります。この時、断熱材が屋根(屋根の下地材など)に密着しておらず、隙間ができていると、暖かい空気がその隙間に入り込みます。
外気温で冷やされた屋根の下地材は非常に冷たいため、暖かい空気が触れると、そこで結露が発生します。この水滴が溜まって、天井にシミを作ったり、水滴となって落ちてきたりするのです。
パターン2:断熱材の内側に湿気がこもる
これは、防湿層(防湿フィルム)の施工不良によって起こります。
メカニズム:
多くの断熱材は、室内側の面に「防湿層」と呼ばれる湿気を通さないフィルムがついています。これは、室内の湿気が断熱材の中に入り込むのを防ぐためのものです。
しかし、この防湿層がきちんと施工されていなかったり、破れていたりすると、湿気が断熱材の中に入り込んでしまいます。
湿気を含んだ断熱材は、断熱性能が著しく低下するだけでなく、夜間や気温の低い日には、断熱材そのものが結露してしまいます。
結露水漏れを発見したら!いますぐできる対策
結露水漏れを発見したら、まずは慌てずに以下の対策を検討しましょう。
換気扇や窓を開けて換気する
一時的な対策ですが、室内の湿気を外に出すことで、結露の発生を抑えることができます。
専門の業者に相談する
根本的な解決には、専門の業者に原因を特定してもらうことが不可欠です。雨漏りか結露かの判断も含め、プロの目で見てもらいましょう。
根本的な解決策:断熱材の改修・見直し
結露水漏れの根本的な解決には、断熱材の施工を見直す必要があります。
正しい施工:
断熱材を隙間なく、そして防湿層を破らずに、丁寧に施工し直すことが重要です。
断熱材の選択:
湿気に強い発泡プラスチック系の断熱材や、調湿性能を持つ木質繊維系の断熱材など、家の環境に合わせた断熱材を選ぶことも効果的です。
まとめ:結露を放置しないで!
「屋根裏の断熱材による結露」は、知らないうちに建物を蝕む静かなる脅威です。天井のシミやカビ、カビ臭いニオイなど、些細なサインを見逃さないようにしましょう。
もし、ご自宅の天井に不審なシミや水滴を見つけたら、「雨漏り」と決めつけずに、まずは**「結露の可能性」も視野に入れて**、専門の業者に相談することをおすすめします。
早期に原因を特定し、適切な対策を行うことで、大切な住まいを長く快適に保つことができます。