あなたの家は大丈夫?屋根材の素材別に知っておくべき水漏れリスクとその対策
「最近、天井にシミを見つけたんだけど、これって雨漏り?」
「我が家の屋根はどんな素材なんだろう?雨漏りしやすいのかな?」
家の屋根は、雨や風、強い日差しから私たちを守ってくれる大切な存在です。しかし、経年劣化によって水漏れ(雨漏り)のリスクは高まります。
屋根材の種類によって、その劣化の仕方や水漏れしやすいポイントは異なります。自分の家の屋根材が何で、どんなリスクがあるのかを知っておくことは、早期の対策に繋がり、結果的に大きな修理費用を抑えることにも繋がります。
今回は、代表的な屋根材の素材ごとに、水漏れリスクとその特徴、そして日頃からできる簡単な対策について、分かりやすく解説していきます。
1. スレート屋根(カラーベスト・コロニアル)
新築戸建てで最も広く普及しているのがスレート屋根です。軽くてデザインも豊富ですが、セメントを主成分としているため、定期的なメンテナンスが欠かせません。
水漏れリスクの特徴
ひび割れ、欠け: 経年劣化や飛来物によって、スレート板にひび割れや欠けが生じ、そこから水が浸入します。
塗膜の劣化: 表面の塗膜が劣化すると、水を弾く力がなくなり、雨水が内部に浸透しやすくなります。
苔・藻の繁殖: 日当たりや風通しが悪いと、苔や藻が繁殖し、屋根材が常に湿った状態になり、劣化を早めます。
対策
定期的な塗装: 10年〜15年を目安に再塗装を行うことで、防水性能を回復させます。
棟板金の点検: スレート屋根の頂上部にある「棟板金」の浮きや釘の抜けをチェックしましょう。
2. ガルバリウム鋼板屋根
金属製の屋根材で、軽量で耐久性が高いのが特徴です。デザインもシャープで、近年人気が高まっています。
水漏れリスクの特徴
錆び: 表面のコーティングが剥がれたり、傷がついたりすると、そこから錆びが発生し、やがて穴が開くことがあります。特に、釘穴の周りは錆びやすいので注意が必要です。
重ね部分の劣化: 屋根材同士の重ね部分や、棟板金との接合部分のコーキングが劣化し、隙間ができると水漏れの原因になります。
対策
定期的な点検: 表面の傷や錆びがないか、特に台風や強風の後はこまめにチェックしましょう。
再塗装やカバー工法: 錆びが広がる前に再塗装をするか、劣化が進んでいる場合は「カバー工法」と呼ばれる、既存の屋根材の上から新しい屋根材を被せる工事も有効です。
3. 日本瓦屋根
昔ながらの粘土瓦で、耐久性が非常に高く、メンテナンスをほとんど必要としないのが最大の魅力です。
水漏れリスクの特徴
漆喰(しっくい)の劣化: 瓦と瓦の隙間を埋めている漆喰が劣化して剥がれたり、ひびが入ったりすると、雨水が内部に浸入します。
瓦のズレ、割れ: 強い地震や台風、飛来物によって瓦がズレたり、割れたりすることがあります。
内部の防水シートの劣化: 瓦の下に敷かれている防水シートが経年劣化で破れると、雨漏りに直結します。
対策
漆喰の塗り替え: 漆喰にひび割れが見られたら、早めに補修しましょう。
瓦のズレ、割れの確認: 瓦自体は丈夫ですが、台風後などには、瓦がずれたりしていないか確認することが大切です。
まとめ:屋根の健康診断は定期的に!
屋根材の種類によって水漏れのリスクは異なりますが、どの素材も「定期的な点検と適切なメンテナンス」が、雨漏りを防ぐ最も重要な鍵です。
屋根の上は危険なので、自分で無理に点検するのではなく、専門の業者に依頼して定期的な「屋根の健康診断」をしてもらうことをおすすめします。
早期に小さな異変に気づくことが、あなたの家を長持ちさせ、そして家族を守ることに繋がります。