上階からの水漏れを見抜く方法|マンションのトラブルに備える
マンションやアパートに住んでいると、「天井からポタポタと音がする」「天井にシミができている」といった水漏れの兆候にヒヤッとすることがありますよね。
天井からの水漏れは、自分の部屋で起こしたトラブルではなく、上階の住人や共用部分の設備が原因で起こることがほとんどです。
ここでは、もしもの時に慌てないように、上階からの水漏れを見抜く方法と、その原因について解説します。
1. 早期発見が鍵!上階からの水漏れを見抜く兆候
上階からの水漏れは、突然大量の水が落ちてくるだけでなく、気づきにくい初期症状から始まります。
水回り近くの天井のシミ・変色
上階の水回り(キッチン、浴室、トイレ、洗面所など)の真下の天井に、円形や楕円形のシミができている場合、上階の給水管からの水漏れが疑われます。
排水管からの水漏れの場合は、水が伝うため縦長のシミや筋状の染みになりやすい傾向があります。
これらのシミが、時間とともに範囲が広がったり、色が濃くなったりしていないか、注意して観察しましょう。
天井材の膨らみ・剥がれ
長時間水が染み込んでいると、天井の壁紙(クロス)がふやけて剥がれたり、天井材自体が膨らんでたわんだりすることがあります。
天井に触ってみて、ぶよぶよとした感触があれば、内部に水が溜まっている可能性があります。
異音・異臭
「ポタポタ」「シューシュー」といった水音が、特に夜間など静かな時に聞こえることがあります。水の流れが止まらない場合は、給水管からの水漏れかもしれません。
湿気が原因のカビ臭や、排水管からの水漏れによる生ごみや下水のような臭いがすることも。
カビの発生
天井のシミの周辺や、壁の隅などに黒っぽいカビが発生している場合、水漏れによる湿気が原因かもしれません。
特に、普段は開けない押入れの内部や、クローゼットの壁にカビが生えている場合は、壁の内部で水漏れが起きている可能性も考えられます。
2. 水漏れのタイミングで原因を特定する
天井からの水漏れは、必ずしも上階からの水漏れとは限りません。雨漏りや、自宅の設備が原因の場合もあります。水漏れの発生するタイミングを観察することで、原因を絞り込むことができます。
発生タイミング | 考えられる原因 |
雨の日・雨が降った後 | 雨漏りの可能性が高いです。屋根やベランダ、外壁にできた隙間から雨水が侵入していることが考えられます。 |
天候に関係なく継続的に | 上階の給水管や給湯管の破損が考えられます。水道や給湯器の使用状況に関わらず、常に水が漏れ続けている可能性があります。 |
特定の時間帯 | 上階の排水管のトラブルが考えられます。例えば、上階の住人がお風呂や洗濯機を使用している時、トイレを流した時だけ水漏れが発生する、といったケースです。 |
寒い時期に天井全体が濡れる | 結露の可能性が高いです。暖かい部屋の空気が冷たい天井で冷やされ、水滴となって落ちてくる現象です。 |
3. 上階からの水漏れの原因
上階からの水漏れの多くは、配管のトラブルが原因で起こります。
給水管・給湯管の破損
経年劣化による錆びや腐食、寒冷地での凍結による破裂などで、配管に亀裂や穴が開き、水が漏れ出すことがあります。
排水管の破損・詰まり
排水管の経年劣化や、油や異物による詰まりが原因で、水が逆流したり、接続部分から漏れ出したりすることがあります。
水回りの防水不良
浴室やキッチン、ベランダなどの防水層が劣化していると、水が染み出して下の階に漏れることがあります。
4. まとめ:もし水漏れに気づいたら
上階からの水漏れを見つけたら、まずは落ち着いて以下の行動をとりましょう。
すぐに管理会社や大家さんに連絡する。
水漏れしている場所の下にバケツやタオルを置いて、被害の拡大を防ぐ。
水漏れの様子を写真や動画で記録しておく。(いつから、どのくらい漏れているかなど)
上階からの水漏れは、自分の責任ではないことがほとんどです。原因が特定できれば、通常、修理費用は原因を作った側(上階の住人や、建物の共用部分であれば管理組合)が負担することになります。
もしもの時のために、普段から水回りの天井をこまめにチェックしておきましょう。