台風後、屋根の点検で見落としがちな3つのポイント
台風が過ぎ去った後、「大きな被害はなかったな」とホッと胸をなでおろしている方も多いのではないでしょうか。でも、安心するのはまだ早いかもしれません。
見た目には何ともないように見えても、屋根は強風や飛来物によって、気づかないうちにダメージを受けていることがあります。小さな損傷を放置すると、雨漏りや家の構造部分の腐食など、深刻なトラブルにつながることも。
今回は、台風後の屋根の点検で、特に見落としがちな3つのポイントをご紹介します。
1. 屋根の「棟板金(むねばんきん)」
どこにある?
屋根の一番高い場所にある、金属製の板金のことです。屋根の頂上部分を保護する重要な役割を担っています。
なぜ見落としがち?
屋根の頂上にあるため、地上からでは見えにくい場所です。
強風で浮いたり、釘が抜けたりしていても、小さなズレは気づきにくいことがあります。
どうなると危険?
釘が抜けて浮いた状態だと、次の強風で板金が飛ばされてしまうことがあります。
板金の下に雨水が侵入し、屋根の下地や建物の骨組みを腐食させる原因になります。
2. 「漆喰(しっくい)」や「瓦(かわら)」の小さなズレ・ひび割れ
どこにある?
瓦屋根の場合、瓦の隙間を埋めている白い部分が漆喰です。
なぜ見落としがち?
遠目から見ると瓦が揃っているように見えても、強風で瓦がわずかにズレていたり、飛来物が当たって小さなひび割れができていることがあります。
どうなると危険?
瓦の小さなズレは、雨水が侵入する原因になります。
漆喰にひびが入ると、瓦を固定している内部の土が流れ出し、瓦がずれやすくなります。
3. 雨樋(あまどい)の詰まりや歪み
どこにある?
屋根の軒先についている、雨水を集めて地面に流すための設備です。
なぜ見落としがち?
台風で飛んできた落ち葉やゴミが詰まっていることがあります。地上から見ても、雨樋の内部の詰まりまではわかりません。
強風で歪んでいても、角度が変わらないと気づきにくいことがあります。
どうなると危険?
雨樋が詰まると、雨水がスムーズに流れず、溢れてしまいます。
溢れた雨水が軒下から外壁に伝って、外壁の劣化や雨漏りの原因になります。
まとめ
台風後の屋根は、地上からでは見えない部分にこそ危険が潜んでいることがあります。ご自身で点検するのが難しい場合は、無理をせず、プロの業者に点検を依頼するのが最も安全で確実です。
早めの点検と適切なメンテナンスで、大切な住まいを長く守りましょう。